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研究室と教員紹介

小笠原 正豊

小笠原 正豊

教授・博士(工学)

設計情報マネジメント研究室

設計情報マネジメント研究室

「設計」における分業・協業を通じて新しい価値を生み出す

本研究室では、「設計」を企画・設計・施工・運用とつながる建築生産の一部として位置づけ、「設計」のあり方について研究を進めています。「設計」には円滑なコミュニケーションを前提とした情報共有が必須であり、進歩の目覚ましいデジタル技術が「設計」のあり方を変えつつあります。研究室では、環境シミュレーションやVRを活用した研究とともに、設計意図と実現した建築物の比較調査や、構工法やアップサイクルに関する調査、設計分業および協業に関する研究を進めています。

教員プロフィール

教員名
小笠原 正豊 教授
所属学会
日本建築学会
学位
博士(工学),一級建築士,NewYork州登録建築家
学歴・職歴
1994年 東京大学工学部航空宇宙工学科卒業
1996年 東京大学工学部建築学科卒業
2000年 ハーバード大学デザイン大学院建築学科修了
2000年-2004年 ペイ・コブ・フリード アンド パートナーズ(NY)勤務
2004年- 小笠原正豊建築設計事務所設立
2013年-2017年 東京大学生産技術研究所特任助教
2017年- 東京電機大学未来科学部建築学科着任
2017年 東京大学工学部 博士(工学)「設計分業マトリクスを用いた設計プロセスのマネジメントに関する基礎的研究」
2019年- 東京電機大学未来科学部建築学科准教授
2022年- 東京電機大学未来科学部建築学科教授
専門分野
設計論,設計のマネジメント
担当科目
建築設計製図,建築構法
受賞歴
2017年
American Architecture Prize 2017, American Architecture Prize Honorable Mention,
A weekend house with Mt. Fuji view

2013年
日本建設業連合会 第54回BCS賞 MIHO美学院中等教育学校 チャペル
受賞者: I. M. Pei, io Architects, 小笠原正豊建築設計事務所
著書・論文
小笠原正豊:仕様分類体系の国際比較に関する一考察: 米国MasterFormat®および英国CAWS と日本の公共建築工事標準仕様書を対象として、日本建築学会計画系論文集,86(782), 1252-1261, 2021.04

Masatoyo Ogasawara : THE TASK DISTRIBUTION OF DESIGN TEAMS IN THE JAPANESE ARCHITECTURAL PROJECTS
Comparison with the United Kingdom and the United States, JOURNAL OF ASIAN ARCHITECTURE AND BUILDING ENGINEERING, 2021.02

Masatoyo Ogasawara, Tomonari Yashiro : A Comparative Study of the Design Process in General Construction Companies and Design Firms in Japan, Journal of Asian Architecture and Building Engineering, Volume 17 (2018), Issue 1, Pages 31-38

小笠原正豊,野城智也:アーキテクト間の分業に関する基本的考察-米国建築プロジェクトにおけるMatrix of Responsibilitiesを研究対象として,日本建築学会計画系論文集,第82巻,第738号,pp.2029-2039,2018.1

田澤周平, 濱地和雄, 小笠原正豊, 岩松準, 志手一哉, 蟹澤宏剛, 平野吉信, 安藤正雄:米国におけるIntegrated Project Delivery (IPD)に関する研究 Hanson Bridgett社のIPD標準約款の分析,第33回建築生産シンポジウム論文集,pp.17-27-24,2017.7

小笠原正豊,野城智也:専門工事業者による設計協力に関する基本的考察-日米エレベータ設計をケーススタディ対象として,日本建築学会計画系論文集,第82巻,第734号,pp.1009-1019,2017.4

小笠原正豊,野城智也:大臣認定に基づく特殊な技術的知識の所在についての一考察,第32回建築生産シンポジウム論文集,pp.153-160,2016.7

小笠原正豊,吉田敏,野城智也:組織設計事務所における設計分業体制に関する基本的考察-日米建築プロジェクトをケーススタディ対象として,日本建築学会計画系論文集,第81巻,第722号,pp.991-999,2016.4

小笠原正豊,野城智也:設計監修業務の記述方法についての一考察-東京大学新図書館計画をケーススタディ対象として,第31回建築生産シンポジウム論文集,pp.109-114,2015.7

小笠原正豊,野城智也:あいまいな要求機能を顕在化させる手法についての一考察-東京大学新図書館計画をケーススタディとして,第30回建築生産シンポジウム論文集,pp.205-210,2014.7
卒業研究テーマ例
環境シミュレーションの利用に関する研究  VRを利用した空間印象評価に関する研究  建築構工法に関する研究
研究室URL
https://masatoyo.com
メールアドレス
masatoyo@mail.dendai.ac.jp

研究事例

【シミュレーション】風,光,
【VR機器使用】照明,ファサード, LOD
【改修・運用】メタボリズム
【構工法】建築部位、設計意図、建築生産、国際比較

CFDによる環境解析

通風などのパッシブな環境要素を対象として、CFDソフトウエアによる流体解析を行います。シミュレーションによって導かれた数値は、必ずしも正確であるとは限らないため、可能な限り実測により確認します。シミュレーションによって得られた環境に関する情報を前倒しで「設計」にフィードバックすることは、最終的に完成する建築物の環境向上につながります。

建築分野への画像処理技術の応用

建設産業では、業務が人依存になりがちで生産データをうまく蓄積・活用できていない問題が指摘されています。一方で近年情報処理技術が向上し、人工知能を開発する土壌が急速に整いつつあるあります。他大学とともに参加している建設AIコンソーシアムでは、写真・図面・工程・書類を建築生産におけるメインデータと位置付け、デジタルによる建設産業の効率化を目指して試行錯誤を進めています。

研究室の生活

学部:興味のある対象を調査しつつ論文を進める「研究」的なアプローチと、設計製図の延長として設計を昇華させる「スタジオ」的なアプローチ、どちらが自分に向いているか分からない人も多いと思います。4年の後期に特別研究II/特別設計IIのどちらを選択するか、3年後期・4年前期におけるゼミを通じて相談します。特別研究テーマは、各自が教員との話し合いのもと自由に決定します。ゼミは週1回ペースです。

修士:小笠原研究室では、およそ半分が「研究コース」半分が「スタジオコース」を選択しています。いずれのコースにおいても、学部や修士での研究テーマを建築学会やシンポジウム等で発表すること、および、海外ワークショップを選択することを推奨しています。

研究室希望の方へ

この研究室では「デジタル」「海外」「設計情報(企画・設計・施工・運用)」「建築生産」を主要研究領域として位置付けています(その他の領域についても受け入れているので相談してください)。研究手法は必ずしも確立したものではなく、試行錯誤を通じて学んでいくことになります。新しいことに率先してチャレンジし、視野を広げたい熱意のある方をお待ちしています。

 

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